大好きな空間17才
には戻れない。
18のあたしは14のあたし。
教育の思い出は要らないよ
選べるなら
ほんの一握り
記憶、友達、全部は要らない
なにが義務だよ
黒板脇に窓がある
あの教室
剥がれかけた床のタイル
焼け焦げたストーブの臭い
夥しい数の机
柵の付いた窓
枯葉が下がる枝
ひとり
ビロードのカーテン
色の汚いアコーディオン
古びたゴール
外れ者に投げる道具
錆びた体育館に続く
偽善の玄関
笑顔には裏があった
足音の揃った子供
大人からの冷たい視線
上辺だけの責任者
毎日が。
大人になりきれない子供の感情
行き止まりばかりの迷路
国が定める箱庭
中は砂時計、蟻地獄。
やっとのことで脱け出した14
その眼で
無理矢理塞いだ傷口
お願いだから
掘りかえさないでよ
PR
この記事にコメントする